昭和・平成・令和 徒然なるままに

徒然なるままに様々なことを思いつきで語りたいと思います。特にプロ野球の現在過去未来、ジャイアンツの戦略イメージについて語ったり、プロ野球選手や皆様の生活にちょっとしたよい変化を与えられるよう情報を提供し活動していきたいと思います。ふと心に浮かんだ取るに足らない話題ばかりで大変恐縮ですがお付き合いのほどお願いいたします。。

第一印象とその後の印象、安全装置

 安倍首相が辞任を表明されました。内閣官房副長官時代?の北朝鮮対応では国民から支持され、安倍晋太郎さんの息子さんで血統もよいところから、久々に若手で真摯に対応する素晴らしい政治家が出てきたかと将来を嘱望され、国民の大きな期待を集め、私も大いに期待していました。

 最初に総理大臣になってから約1年で体調の悪化のため辞任、体調が悪化してからと思われるぶら下がり取材での発言を聞いていたら、この人何言っているのかよくわからないなあというのが私の次の印象でした。再び総理大臣となり、長期政権になったわけで、結果論の部分もあるかもしれませんが、北朝鮮拉致問題・北方領土問題をはじめとした外交問題、森友加計・桜を見る会の問題やコロナ禍でのマスクや持続化給付金発注問題など、振り返ってみて、全てに対して誠実に、しっかり対応したとは到底思えません。病気に関しては本当にお気の毒でその中奮闘されたということに関しては心から拍手を送りたいと思います。しかし、小沢一郎氏が安倍政権を総括する中で「権力の私物化」と「倫理観・道徳心の破壊」と言われているように、第一印象からはかけ離れた終幕の仕方であったと思います。私は安倍首相が誠実に真摯に政権を運営したならば、ご自分の体調のお話をするより先に、ご自分がここまでそれぞれのことについてこのように対応して、多くの反省点があり、自分では運営困難なので志半ばだが次期首相にバトンタッチすることにしたというように始め、そして最後に体調問題をお話して、そのこともあり次期首相にバトンタッチする時期だと考えたといったような会見であれば、さすがだなと思います。しかし体調問題がなければ政権運営できたことを示唆させるような発言は現状を鑑みて、できれば謹んでいただきたいなと思いました。「政権の私物化はあってはならないことだと思いますし、私は政権を私物化したというつもりは全くありませんし、私物化もしておりません。」と会見では言われています。国有地売却と財務省の公文書改ざん問題で、同省近畿財務局官僚の一人が亡くなっているのに、その発言はやはり不誠実ではないかと思います。もちろんいろいろ認めてしまえば、火の粉が降りかかる人はたくさんいるはずであり、迷惑をかけられないということはあると思いますが、自分で背負える範囲は背負って辞任する、これが高潔な政治家の花道ではないかと思います。

 このように日本の頂点に立つ一国の首相でさえ、第一印象はよく大いに期待されるのに、多くの首相の方々が辞任するときには相当印象が悪くなっているのはどうしてなのでしょうか?磯田道史さんが言われたように、徳川政権が何重もの安全装置が働いて260年続いたように、何かあっても簡単にはひっくりかえらないように安全装置が幾重にも働いて守られているのでしょうね。

 第一印象は大事で、客商売であれば第一印象が全てと言ってもよいと思います。自分自身考えてみると、そう第一印象が良いほうではない人間だと思います。安全装置が働かない自分の場合は、第一印象が悪くて人間関係などが即座に終わったりしたことはおそらく多いのではないかと思います。第一印象を払拭してその後の印象を良化させたことは多くないと思います。その一方で相手の第一印象がよいのですっかりだまされてしまい、後々付き合っていく中で印象がどんどん悪くなっていく場合もあります。そのような人は多くの方から悪評が次々に聞こえてくることもありますが、しっかり生き抜いてそれなりの位置にいらっしゃる方は多いのかもしれません。そのため、半沢直樹水戸黄門が登場するわけですね。

 私などとるに足らない人の場合は安全装置はないので、沈没しては誰かに助けられゆっくり浮上して何とか生きているのかなと思います。そして本来の安全装置は沈没してしかるべき船を沈没させないものではなく、現在は傾いているがまだまだこれから十分良いことができる船が続けて航行できるようにするべきものだと思います。今後は、多くの半沢直樹水戸黄門がどんどん登場し、適切な安全装置が働くように世直しをしていただけないかなと切に思います。派閥の論理ではなく、国民としても「よくやった、お疲れ様」と任期終了まで多くの国民の支持を受ける素敵で実力のある首相の登場を強く望みます。