直言の臣、諫臣
大河ドラマ「青天を衝け」を皆さんはみていらっしゃるでしょうか?第3話で、徳川斉昭が言われた「直言の臣」とは君主の間違いを正すために、処罰を恐れず自分の意見をハッキリと言うことができる家来のことだそうですね。平岡円四郎さんが徳川慶喜の「直言の臣」だそうですが、今後の「直言の臣」ぶりが楽しみですね。また主君を諫める家臣のことを「諫臣」と呼ぶそうですが、慶喜のお父さんの徳川斉昭にはっきりと物を言え、諫める家臣は藤田東湖さんだったそうです。
さて間違いのない、失敗しない方であればこのような方たちは必要ないと思いますが、そんなドクターXのような(手術に関しては)完璧な人間はいないと思いますので、それぞれの組織のトップの方たちには「直言の臣、諫臣」がいらっしゃらないとだめだと思います。思えば、戦国武将の豊臣秀吉には黒田官兵衛が、上杉景勝には直江兼続が、武田信玄には板垣信方や山本勘助(もちろん小説で描かれた部分が大きい人かもしれませんが)などがいたので、それなりに成功者として名が残っているのではないかと思われますし、このような方がいない場合やそういう方がいても聞く耳を持たない方は戦国時代では滅びる運命にあるのかなと思います。武田信玄の子どもの勝頼はどちらだったのでしょうか?
家臣団(部下の方たち)からすれば、このような「直言の臣、諫臣」の方にがんばってもらわないと、組織はどんどん弱体化するので、ある意味トップよりも重要というわけですね。そのためか、黒田官兵衛、直江兼続、山本勘助さんは大河ドラマの主役の方たちですし、「半沢直樹」さんも「直言の臣、諫臣」ということになるのかなと思います。しかし実際には、政府に「直言の臣、諫臣」のような気持ちで提言した方たちかもしれないのに、要職から外されるということがあると菅総理は下記のように公言されていましたね。
菅首相、NHK改革反対した課長の異動は「左遷」 - 社会 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
私は下記の以前のブログで、このように書きました。
「 世の中には大人になってもお世辞を言われたい、あるいは常に持ち上げられていれば楽しく過ごせる人がいます。自分に耳の痛いことを言うような人は有能な人でも簡単に遠ざけ、周りをイエスマン、自分の思い通りにさせてくれる人だけ側近に置き、国民や考えてあげるべき人のことより、自分(や利害関係者)のみのことだけ自然に考えてしまう。テレビや映画だけのことかと思いきや、実際にも似たような人がいるとお思いの方は多いのかもしれません。」
prokenkougiants.hatenablog.com
また別の以前のブログではmこのようにも述べています。
「子どもだましの政策ではなく、自分より優れた人(などいないと思っているのかもしれませんが)にも通用するような政策をさりげなく実行できる人が全世界で活躍することを望みます。それには周りをイエスマンで固めるのではなく、耳の痛いことも言ってくれる真の”ブレーン”を近くに置くことが必要だと私は思います。」
prokenkougiants.hatenablog.com
私はトップとなるような立場でも、トップが持つような見識もありませんが、これからは僭越ながら、自分がよく知っているトップの方々に「直言の臣、諫臣」がいらっしゃるかどうかという視点でもその人を観察したうえで、その組織が隆盛するか衰退するかを見極めていきたいと思います。